北海道地域福祉学会紀要『北海道地域福祉研究』 全号電子化に伴う著作権移譲に関する告知(追加)

2019年1月28日

会 員 各 位

北海道地域福祉学会 会長

 このたび第1~17巻(1995年~2013年)までの既発行分の機関誌を電子ジャーナルとして公開する準備を終えました。広く会員および地域福祉実践に関心ある方々に読んで頂けることを希望します。かつて、学会における研究活動および執筆に関する統一的な指針がなかったために個人情報保護の問題や調査対象協力者等に了解を得る手続きなども個人の良識と責任で取り組まれており、査読システムも整備されていない時期があったため研究手続きや差別的表現とされる用語や社会的に不適切とされる用語についてのチェックが不十分な点がありました。また、本学会においても類似の状況でしたが、新規に学会員となった方々から過去の文献を参考にしたいという声が寄せられました。
 本学会としても地域福祉実践の歴史と成果を広く共有することで地域の貴重な実践事例の現在の課題を考えるきっかけにもなることを考慮して、できるだけ過去の実践的な研究から多くの学びが得られるように以下の点を中心に点検をおこない、今回の公開に至りました。

<点検のポイント>

1)事例に関する個人が特定されるような記述は回避すること。ただし、過去の事例で個別的な面談に基づく説明部分について、事例の研究および実践に関して有益なもので、かつ個別事例に関して公開されることで不利益を受けることが想定されにくいものは、事例の内容に応じて判断することとする。

2)研究対象地域や自治体名等について、特定される可能性があるものであっても地域福祉学会の研究実践において、地域の実践を学ぶことで関係者が共有し、研究活動に生かせるものや当該地域(自治体)における実践が歴史的に価値のあるものについては、関係者・自治体等に不適切な記述があるとはいえないことを確認して公開することがある。

3)事例あるいは地域(自治体)について、その特定がなされることで当事者(団体)等に不利益や不適切な評価を派生させる可能性のあるものについては、マスクをかけることとする。

4)個人情報保護の観点から不適切な表現がなされているもの、あるいは、研究倫理上差別的、非人格的な表現となっているものはマスクをかけることとする。

5)法律用語や制度上の用語等について、現行では不適切とされ使用されないものが使われていた時代があるが、この点については時代性をもつものであることを考慮し、一律にマスクをかけることはおこなわない場合がある。

今後、電子化された原稿を読まれて疑問が寄せられた場合には、速やかに編集委員会・理事会で検討・修正を逐次おこなうこととしたいと考えています。